終わりは始まり

今日が最低でも君と笑えそうさ

リューン 〜風の魔法と滅びの剣〜

みんなのダイアリーに全890万ページの思い出を刻んだリューン

「あぁ〜かっこよかった、大橋くん。
あぁ〜こわかった、大橋くん。
あぁ〜泣きすぎて腫らした、わたしの顔面…………
楽しかったァ。」


そんなこんなで3/11から早くももう2ヶ月。(はぇぇ)


温めに温めすぎて孵化すんじゃないか案件なのでもう公開しちゃいまっす!
ほとんど見直せてもないし、きったねぇメモも見切れてません。

そう、途中です。



『脚本 篠原久美子さん&のず 共作』と思っていただければ^^(グーパン)
(お友達にも助けてもらったからいうたらもっと共作)


間違ってるとこは是非教えていただきたいです!
が!!!スクロールが死ぬほど試練なのでいつ手直しするかは未定ですすんまへん


3Rならぬ3Mの『見にくい、見にくい、見にくい』に尽きますが、よかったら一緒に再現しましょう♪いつでも呼んでください♪

わたしは不動のテミルンで☺
(別にエルカにバックハグできるからとか不純な理由じゃないもん!!)






1幕

(ダイ下手 フロー上手)

Syun…Sen…Sei…Ten…Yuu…Tai…Jin…Tan…
瞬 間 閃 始 星 雲 天 詩
瞬間の閃光が始
星雲は天空が詩
悠久の太陽が師
感じて…師
生命の誕生と死
見つめて…死
瞬間の閃光が
始まり…始
星雲は天空の
果てない…詩
悠久の太陽が
感じて…
生命の誕生を
見つめて…

宇宙調和のシンフォニー
竜が翼開く
その形の銀河
始・詩・師・死
無数の星のファンタジー
太陽系にある
第3の惑星
始・詩・師・死
月が2つとこの惑星
瞬間の閃光が
始まりの光だった
この地球
始・詩・師・死
始・詩・師・死
合わせ3つの星
悠久の太陽が
神となり授けられた
この生命
始・詩・師・死
始・詩・師・死
空と陸の間に陸を置くように
ソララッラ ソララッラ ルララッララ
調和と平和のシンフォニー
始・詩・師・死
始・詩・師・死
神と人の間に竜を造った
ソララッラ ソララッラ ルララッララ
調和と平和のシンフォニー
始・詩・師・死
始・詩・師・死
政治と芸能の間にあるべき魔法は…?
ソララッラ ソララッラ ルララッララ
調和と平和の魔法は…?
始・詩・師・死
始・詩・師・死
ソララッラ ソララッラ ルララッララ
調和と平和のシンフォニー


フロー「僕たちが、調和のシンフォニーを作っている。」
ダイス「そう。宇宙の一部」
ダイ「でも、だったら教えてくれよ。どうしてこの世は戦だらけなんだ、どうして調和を踏みにじるやつが現れる。」
ダイス「それは…」

(過去を思い出して苦しむフロー、ダイ)

ダイス「それは、簡単には説明できません。ですが、賢者である魔法使いの絶滅が1つの大きな理由と言えるでしょう。」
ダイ「魔法使い…?」
フロー「絶滅ってことは、もう1人もいないのですか?」
ダイス「おそらく…」
ダイ「でも!あんたはぁ!」
フローリア「ダイス先生!」
ダイ「だ!い!す!せ!ん!せ!い!は、魔法使いに会ったことがあるんだろ?」
ダイス「随分昔の話になりますが、かつてはどの国にもいました。調和を保つために、魔法使いが」
フローリア「空飛ぶほうき!うぉ〜〜!」
フロー「明かりを灯す杖!」
ダイス「未来を映す水晶玉。おや、間もなくここへエルカがやってきます。」
フロー「え!ほんと!?」
ダイ「え、ほんと…?」
エルカ「いたぁー!リューン・フロー!リューン・ダイ!」
フロー「当たったぁ!」
ダイ「当たったぁ…」
ダイス「そして、フローリアに叱られる」
フローリア「エルカ!またわたしの鏡台に触ったね!?」
エルカ「なんのこと?」
フローリア「とぼけたって無駄だよ!何隠してるんだ」
エルカ「別に何も?」
フローリア「ままを出し抜こうなんて百年早いよ!」
(追いかけっこするエルカとフローリア)
エルカ「またね〜♪」
(手を振るダイ)
フローリア「全く!逃げ足だけは早いんだから!」
ダイス「こうした魔法道具は、多少ではありますが、今でも使うことができます。」
ダイ「そんなの魔法じゃない!」
ダイス「というと?」
フロー「リューン・ダイ!」
ダイ「いやだって、水晶玉で見える未来なんてほんの少し先のことだけだし、杖の明かりだってほら、月明かりよりも暗い!あのほうきなんか、飛ぶどころかジャンプの補助にすらならないじゃないかぁ!」
ダイス「かつては、呪文によりもっと大きな力を発揮していたのですが、それも魔法使いと共に失われてしまった……」
フロー「呪文……?」
(強風)(洗濯物や、紙が飛ばされる。紙を拾うダイ)
フローリア「あ〜〜〜〜!!💦」
フロー「ねぇ…おかしい…」
ダイ「ん?」
フロー「風が変だ…風が何かを訴えてる!」
ダイ「何かって?」
フロー「よくわかんない…よくわかんないけど…」
フローリア「えぇ!?あんな風の声がわかるのかい!リューン・フロー!」
フロー「呼ばれてるような気がするんだ!」
ダイ「呼ばれてる…?」
フロー「うん!リューンって」
ダイ「俺は何も聞こえない(よ)!」
ダイス「さぁ!今日はここまでにしましょう」
フローリア「ご飯にしましょう!」
ダイ「待ってました!(フゥ!)」
フロー「ダイス先生!今夜のお芝居観に来てくれますか?」
ダイ「おい!!」
ダイス「もちろん。あぁ、今回はあなたも出るそうですね?リューン・ダイ」
ダイ「まぁ、悪役だけど(ね)…」
フロー「あぁ〜でもすっげえ迫力なんです!やっぱり、普段から本物の戦士の修行してると全然違う!普段はこんなんだけど、剣を持たせると、ほら!すごいんです!」
ダイ「はっはっ!ほいっ!(すごくないよ照)」
ダイス「風の魔法使い。この里が他国から侵略されることなく、今日までやってこられたのはあの伝説のおかげです。2人とも頑張ってくださいね、必ず観に行きます。」
フロー「(無言のフローを気にしつつ)…はい!」
ダイ「他国からの侵略か……どうなってるかな今頃…俺達の生まれた里は……」
フロー「リューン・ダイ…」
ダイ「あの時もっと…もっと俺に力があったらっ…!!」
(過去を思い出す。耳を塞ぐフロー)
ダイ「フロー、耳をふさいだって聞こえなくはならない。」
フロー「うん」
ダイ「俺達の里はもうここだ…」
フロー「このルトフの里が」
フロー、ダイ「僕・俺達を助けてくれた!」


フロー「平和を愛して僕は歌い踊るよ」
ダイ「平和を願って僕は剣を磨くよ」
フロー「未来はまだ変えられるから」
ダイ「負けちゃだめさ暗い過去の記憶に」
2人「空翳した手は幸せを掴むため まだ涙にしか届かない指だけど 風に夢を描けばきっと叶うよ それが僕達の魔法さ」

(1回目サビ終わって、グー👊パチパチ前腕パチ肘絡ませて回転)

ダイ「もっと強ければ里は焼かれなかった」
フロー「殺し合うだけじゃなにも生まれはしない」
ダイ「剣は人を守るためある」
フロー「忘れないで人は迷う生き物」
2人「空翳した手は幸せを掴むため まだ涙にしか届かない指だけど 風に夢を描けばきっと叶うよ それが僕達の魔法さ」


フロー「本物の剣は人を殺す道具だよ、忘れないでね!」
ダイ「大丈夫!俺にはお前がいる!もしも、俺が道を誤ったときは、お前が俺を救ってくれる!そうだろ?」
フロー「うん!約束する。この身を呈してでも!」
フローリア「リューン・フロー!リューン・ダイ!朝ご飯だよ!」
フロー「行こう!」
ダイ「おう!」


フローリア「ここは3つのかまど亭」
みんな「1は独占 2は対立で」
フローリア「3こそ調和の数字なの」
みんな「だからかまども3つなのさ」
フローリア「空と海に陸がある」
みんな「昼 夜 間 夕焼け」
みんな「3がテーマの宿屋 蒸す煮る焼くで 料理も最高 お芝居観る人や 楽器買う人 千客万来 ルトフの里」


(下手からダイ→フローの順に登場)
(フローリアに順にぶつかりそうになる2人)
ダイ「マーナム先生!おはようございます!」
マーナム「おはよう!リューン・ダイ!」
(続けてマーナムと仲良くお話してるダイ)
フロー「気分はどうですか?アリーシャさん」
アリーシャ「ありがとうリューン・フロー!今日はとっても調子がいいわ!」
(パンを食べ始めるフロー、ダイ)
エルカ「神秘的ね!あと少しで、ここから2人の愛の結晶が生まれてくるなんて!」
マーナム「おい!」
フローリア「そうすれば!あんたたちも晴れて調和の数字、3となる!」
マーナム「でも双子が生まれたらぁ、どうしたらいいのか…」
アリーシャ「いじわる言わないの!」
フローリア「双子のときはもう1人作るの、そうすれば3になるでしょう〜!」
エルカ「ねぇ!ママの仕事も3つにすれば?宿屋の仕事と里の長と…」
フローリア「長はすぐにアリーシャよ!」
アリーシャ「わたしなんてまだまだ見習いです!」
エルカ「あ!3つ目の仕事、お母さんだあ!」


エルカ「調和と笑顔が大好きだ ママはこの里のお母さん」
フローリア「みんな元気になれる場所 遠慮はいらないよさぁお食べ」
みんな\ふぉーーい!/
フローリア「焼け跡から連れてきた(首元掴むんで、ダイ、フローの順に立ち上がらせる)」
エルカ「戦争孤児育てる」
フローリア「ここは」
みんな「愛に満ちた宿屋(下手 フローリア&ダイ、上手 エルカ&フローで肩に手を置いて奥手前、奥手前奥に揺れる)」
フローリア「仕事じゃないの 信じたいの未来を」
エルカ「やっぱまま大好き」


フローリア「じゃあ〜さっき隠したものをここへお出し」
エルカ「覚えてたあ!?きゃーー!」
フローリア「もうあなたにはお化粧はまだ早いの…ねぇ何を取ったの?口紅?チーク?」
エルカ「いつまでも子供扱いしないで!私たち、半年後には通過の儀を迎えるのよ!」
フローリア「通過の儀がどんなものかわかってるの?」
エルカ「もちろん!(ダイはフローリアにおでこペチッとされる)三日三晩里に伝わるお説経を聞いて、最後にお酒を飲むんでしょ?」
テミルン「その通り!(後ろからエルカに抱きつく)」
エルカ「うわあ〜〜〜!」
テミルン「おっさんも立派な大人だぜ!」
マーナム「おいおいおいおいおいおい!商売がしけ込んでるからって、朝から飲んだくれなくてもいいだろ」
テミルン「いや、飲んだくれてたのは昨日の晩からだ!この野郎おーー!」
ダイ「(椅子に飛び乗り、立って)よっ!さすがは自警団団長!」
みんな「ナーマーーーーーム!」


マーナム「平和のためにまだ戦士は必要 後継者にはダイがいい やる気も才能も見える」
アリーシャ「危険な任務 もうやめて だってすぐパパだよ」
みんな「みんなが願ってる平和」
マーナム、アリーシャ「次の世代に 渡すんだ」
みんな「未来を」


テミルン「覚えてやがれ!」
ファンルン「あっぶねえよ!おっさん!覚えてやがれ!ダイス先生!ダイス先生!持ってきました!言われたもの、揃えてきましたぁよ!」
マーナム「なんだ、お前まだいたのか」
ファンルン「あぁ!」
アリーシャ「あなた確か…ファン、ファン…」
ファンルン「ファンルン!」
エルカ「だぁれ?」
アリーシャ「ナタージアからの観光客!」
ファンルン「観光じゃあない!」
マーナム「よそ者を邪険に扱うつもりはないが、ダイスは弟子を取らない。」
ファンルン「えぇっ!じゃあ俺が初めての弟子ですね!そうですよね!先生約束しましたもんねぇ!」
ダイス「(無視)」
ファンルン「そんなっ!約束したじゃないですか!これ!ここにあるもの見つけてきたら、弟子にしてくれるって!」


ファンルン「3足揃いの長靴と 3つ穴のオカリナとそれから 3本になった枝毛と サンダルに踏まれた三葉虫
ダイス「ご苦労さんでは次の試験 ドラゴン1匹倒せ」
ファンルン「そりゃないでしょ先生 研究したいんです ファランディーアの泉」
フローリア「とっくに枯れてるわ」
ファンルン「そんなばかな」
アリーシャ「行けばわかるでしょ」
フローリア「芝居テント」
アリーシャ「その裏に」
フローリア「今は草原広がっている場所がそう」
2人「はるばる来たのに残念だったわね」
ファンルン「なら掘り起こして 見つけます 滅びの 剣を」


ダイ「滅びの…剣……?」
マーナム「おい!よそ者が軽々しくその名を口にするな!」
アリーシャ「あなた…」
ファンルン「あぁ?」
マーナム「滅びの剣は我らルトフの里の守り神、それを掘り起こそうなどか、この不届きくせ者!!えぇい!」
ファンルン「勘弁して下さい!💦ダイス先生!💦あれ、ダイス先生は…?ダイス先生がいないなぁ……ブゥゥ!(唾飛ばす)」
フロー「いつまで経っても後を絶たないよねぇ、あういう人。」
エルカ「ただの伝説なのに」
ダイ「滅びの剣…」
エルカ「どうしたの?リューン・ダイ」
ダイ「ううん、なんでもない!」
フロー「リューン・ダイ急ごう!稽古始まっちゃうよ!座長に怒られるーー!」
ダイ「あぁーーーーーー!じゃあまた!マーナム先生!アリーシャさん!」
(前半:マーナムには拳を掌に当てる、アリーシャにはお辞儀→後半:2人ともにお辞儀)
マーナム「ダイ!芝居の稽古もいいが、剣の稽古も忘れるな!」
ダイ「はい!!」
エルカ「すぐ追いかける!」
ダイ「おう!」
フローリア「薪割りしたの?」


(映像に合わせて走ってる。)
フロー、ダイ「この里が好きだ 人はみな優しいし 空覆う雲も 風にさらわれ消える もし涙落ちても すぐに乾くさ それも風の魔法 魔法さ」
(後ろに捌ける)

一座「上がるぞ初日の幕が 我らが誇る一角狼座 人気の一座さ今日も 遠くからお客が押しかける ルトフの里の伝説 驚きを誘う新作 観ないと後悔するぜ タイトルは 風の魔法使い さぁ開幕だ」
ウィルトス「だっつ(ちゅ)ーのにあの2人 どこで油売ってんだ 最後の稽古ができねぇ」


ユンナ「座長!そんなにピリピリしぃなぁい!」
サーナ「今日は初日だってのにさ」
「また禿げちまうよ!」
ウィルトス「もうハゲてるわあ」


ウィルトス「個性ありすぎ 一座をまとめて 苦労をしっぱなし 本を書いては 振り付けもするぞ 努力を惜しまない なのにお前らときたら 勝手なこと今日も言い放題」


ユンナ「ねぇ!わたしの衣装、まだできてないんだけどぉ」
サーナ「しょうがないでしょぉ!衣装係がどっか行っちゃったんだから!」
アルムス「お、お、お、お金がな、な、ないのが原因だよ!」
ジーズ、ザーズ、ドーズ「このテントもボロボロだ〜〜」
チャミー「昔は良かったよね〜もっと賑やかだった!客の羽振りがよかったさ〜〜〜!」
ウィルトス「うるさいうるさいうるさーーい!」


ウィルトス「例えお客の入が悪くても お見せするのは最高のもの」
みんな「でもお金はほしいよ」


ウィルトス「やっぱり金か。…俺達も頑張れば松竹座に出れるかもしれないぞ?…無理か、顔汚えもんな。俺達の中で出れるのはフローとダイだけだ。あれ、また遅刻かよ…しょうがないJ(両手でJ作る)【2/12 東京】」


ウィルトス「頂けるさ 熱い拍手 快感だあーー! さんはい!」
みんな「愛に満ちた一座 演技とダンス そして音楽 3つ調和をさせて 奇跡?の舞台」


フロー「早く!」
ダイ「おう!セーーーーーーーフ!!」
一座「遅いよ!リューン!!!」
フロー、ダイ「(お前が!)(指差す)」
一座「どっちもだよ!リューン!!!」
ウィルトス「さんはい!」


みんな「愛に満ちた一座 演技とダンス そして音楽調和させ 輝く」
ウィルトス「我ら」
みんな「一角狼座」


劇中劇
ウィルトス「時を遡ること千と数年数週間、まだこのルトフの里がガンドラという名で、推しも推される大国だった頃のお話であります。民衆は国を治める王に感謝し、王もまた人々を愛していた」


3人「我らの王ガンドラ 最高の王ガンドラ 慈愛の心に包まれた みんなの希望 ガンドラぁ〜〜♪」


ウィルトス「ガンドラ王、彼こそは……」


舞台袖
フロー「緊張してる?」
ダイ「してないよ!or当たり前だ!」
エルカ「あっはっはっはっ笑」
フロー「こう手のひらに、役の名前を書くんだ。それで飲み込むの」
ダイ「お!おう!(後ろ向いて書いて飲む)」
エルカ「ねぇ!今日の本番が終わったら、2人に付き合ってほしい場所があるの♪」
フロー「え、どこ?」
エルカ「行くまで内緒ー♪」
フロー「えぇ〜〜?もぉ…」
エルカ「3人だけの秘密だからね♪」
フロー「うん(おこ)」
エルカ「さぁ出番よ!いってらっしゃい!ガンドラ王!!」
ダイ「おう!」


劇中劇
ウィルトス「ではぁ!お出ましじゃあ!」
ガンドラ王「民よ民よ 静まれ民よ 民を思えばこそ 生きる喜びを感じ 民をなくしては国は成り立たぬ♪」
ウィルトス「そこへ1人の 盲目の少女が 現れた♪」
3人「無礼者!」
アルムス「王の御前であるぞぉ!」
ガンドラ王「待てぇい!この者は目が見えぬようだ!大丈夫かぁ!?」
少女「王様!お願いがあります!どうか、どうかわたしのこの目を見えるようにしてはいただけませんかぁ?」
ガンドラ王「なにーーー!?」
少女「民を思う王様ならできないことはないはずです!」
ウィルトス「この言葉に王様はひどく動揺した」
魔法使い「お待ちなさい」
ウィルトス「この男はこの国で指折りの魔法使い」
魔法使い「人は限られた力しか持たぬ者 わたしはそれをただ助けるだけの者 瞼を閉じて 息を整え〜 シャルレブーレラーピヤー ヒュルラブーレサーリヤー♪」


フローリア「ご苦労様、あら行かなかったの?」
ダイス「風の魔法使い…あの話は好きではない…」
フローリア「そうね、なにか食べるわね?余り物になるけど」
アリーシャ「あたし持ってくる」
ダイス「あぁあなたはいい」
アリーシャ「あっ…ありがとう」
ダイス「子供は、この里の調和の印だ」
フローリア「その通り!」
アリーシャ「でも不安なの。自分では想像もつかないことが起こりそうで…」
フローリア「大丈夫よ!あんた1人の子供じゃない!この里全員の子供になるんだから」
アリーシャ「じゃあリューンの2人とも兄弟ってこと?エルカとも!」
フローリア「そうね!よろしく!」
マーナム「アリーシャ」
アリーシャ「あぁあなた」
マーナム「行ってくる」
ダイス「あぁマーナム、ご苦労様です」
マーナム「なぁ、あんたの弟子ってやつ見なかったか?」
ダイス「弟子じゃない」
マーナム「あんたは有名な学者だ、あういうやつが後を絶たない。いつかは悪い風を運んできそうな気がする。」
アリーシャ「それは別にダイスさんのせいじゃ…」
マーナム「魔法使いはもうこの世にいない。なのに、なんでそんなもの研究するんだ」


ウィルトス「こうして魔法使いは次々と民の不幸を幸せに、不便を便利に、悲しみを喜びに、変えていったぁ!」
少女「素敵なものがこの世にはいーっぱい!」
みんな「ありがとう!魔法使いさん!ありがとう!そして、ありがとう〜〜!」
ガンドラ王「なんだこの気持ちは〜♪まるで王冠を盗まれたような、この気持ち〜♪誰も私を見ていない、民衆よ〜♪王はここだ、ここにいるぞ!この国に平和をもたらすのは!このわーたーしーだあーー♪」


ダイス「すまない、心配かけて」
(立ち去るマーナム)
アリーシャ「ごめんなさい…」
ダイス「あなたが謝ることではない。彼は誰よりもこの里のことを考えてくれている。」
フローリア「毎晩見張りに立ってくれてること感謝してるの」
アリーシャ「そういう性分だから気にしないで」


みんな「ガンドラ王が狂った♪」
ガンドラ王「違う!悪いのはわたしじゃない!悪いのはこの魔法使いだ!」
みんな「嫉妬が鬼と化した♪」
ガンドラ王「そうじゃない、悪いのは、悪いのはお前たちだぁ!」
みんな「あんなに慈愛に満ちはお人が♪」
魔法使い「王よ!わたしの話をお聞きください」
ガンドラ王「だまれ!だまれだまれだまれ!!」
魔法使い「わたしの話に耳を〜〜ガクッ」
みんな「なんということを…聞いたことがあるぞ魔法使いを刺したその剣は〜♪」
少女「滅びの剣と化す〜♪」
ガンドラ王「うわぁ〜〜〜えい!えい!えい!えい!なんだこれは…剣が勝手に!」
ウィルトス「見境なくだれもかれをも殺す、その剣は嫉妬と復讐にまみれた、古い悪魔敵も味方も、女も子供もそして全ての、魔法使いを、皆殺しにした、止まることはない滅びの剣〜♪」
使い「ヒューーーヒューーー」
ガンドラ王「誰だ!」
風の魔法使い「我は風の魔法使い!いやぁーー」
ガンドラ王「やぁーー」
風の魔法使い「いやぁーー」
ガンドラ王「やぁー」
風の魔法使い「いやぁーー」
ガンドラ王「やぁー」
使い「はっ!はっ!」
風の魔法使い「愚かな王よ、なぜこのような真似を」
使い「愚かな王よ、なぜこのような真似を」
ガントラ王「自分でもわからぬ…」
風の魔法使い「ならば、風に問うのだ」
ガンドラ王「なに!?」
風の魔法使い「シャルレブーレラーピヤー ヒュルラブーレサーリヤー シャルレブーレラーピヤー ヒュルラブーレサーリヤー…滅びの剣は我が呪文により封印された。」
ガンドラ王「わたしは一体これからどうすればいいのですか、誰もいなくなった、この世で…」
風の魔法使い「お前の命を永遠に続くことにしよう、悔恨と後悔と祈りを込めて、永遠に生き続けるのだそれが!お前に課せられたば〜つ〜だぁ〜〜」
ガンドラ王「なぁに〜〜〜」
ウィルトス「剣は花となって消えた この国に奇跡が起こり 戦が永久に消え去った♪」
(ダイ、センターへ)
みんな「睫毛の雫は風に拐われて 未来へ運ばれて 光になるだろうあぁ〜〜あ〜〜〜〜あぁ〜〜あ〜〜〜〜♪(ダイが右手で締める)」
ウィルトス「礼!」
(上手へ捌けるダイ)


キャスヴィル「ダナトリア様、失礼します。先鋒からご報告が。ルトフの里の件です。」
ダナトリア「見つかったのか」
キャスヴィル「はい、今夜中には証拠が手に入るかと」
ダナトリア「よし、兵士を揃えろ、数はお前に任せる。明け方までに執行し、噂の火が広がる前に火元を囲んで焼き尽くせ。全員殺して構わない。ゆけ」
キャスヴィル「1つ質問が…」
ダナトリア「構わない」
キャスヴィル「ルトフの里は長年、中立的な立場をとっており、魔法使いも滅んだ今、滅びの剣、ひとつにそこまで…」
ダナトリア「キャスヴィル、お前は頭がいい。そこが気に入っている。わたしとは大違いだ。もしも、このテントに蜂が一匹、入ってきたとしよう。この蜂を殺さずに追い出すことができればそれが一番いい。かしこいものはそのやり方を知っている。蜂の習性、行動、それらを計算すればこのテントから追い出すことは可能。だが、この蜂にその方法が効くかどうかまでは誰もわからない。特別な蜂かもしれない、より頭のいい蜂かもしれない。かしこいものはそこが読めない。わたしは念の為、この蜂を逃さずに殺す。刺される前にな。それが最善だ。違うか?キャスヴィル」
キャスヴィル「滅びの剣がもし見つかれば、それは我々カダ王国の脅威になる。」
ダナトリア「ナダージアの連中に渡ることだけは阻止したい。そしてそれが若き国王の望みだ」
キャスヴィル「かしこまりました」


\かんぱーーーい/
\いえーーい/
フローリア「おつかれさんおつかれさん!」
ウィルトス「おい!お前ら!今日の舞台はなんだ!俺達は言わずと知れた一角狼座。泣く子は笑う、笑う子は泣くそんじゅそこらの旅芸人とは訳が違う!なのになんだ今日のは…今までで一番…よかったぁん!」
\あっはっはっ/
フローリア「さぁさ!好きなだけ飲んでいいよーただしお金はもらうよ?」
ウィルトス「いやー観てほしかったなぁあんたにも」
ダイス「ちょっと用事があったもんで。それよりもリューン・フローとリューン・ダイは?」
ウィルトス「なんか用事があるって、エルカと一緒にどこかへ」
チャミー「あいつらも最後に大失敗したでしょ?どっかで反省してんでしょー!」
ユンナ「あん時のあんたの顔!」
チャミー「うっさいわねぇ」
アリーシャ「フローリア!フローリア!」
フローリア「あんたもっと自分の体…」
アリーシャ「どうしよ…通過の儀に渡すあの箱が、ないの!」
フローリア、ダイス「えっ!?」
アリーシャ「わたしあなたに頼まれて隠し場所変えたんだけどそこにないの…」
フローリア「大丈夫!落ち着いて…あぁ!エルカ!エルカ知らない?エルカ…」
アリーシャ「あいたたたた!」
みんな「おぉい!」
フローリア「誰か2階に!私はエルカを探しに!」
ダイス「一緒に!」
アルムス「あああ、、あの」
フローリア「なに?」
アルムス「さ、さ、3人、ふぁ、ふぁ、ファランディーアの泉のあった場所に行くって」
(ダイスが走る)
ウィルトス、チャミー「おい!走った!」


(上手奥)
フロー「ねぇ待ってよ〜」
エルカ「ねぇ!あんた男でしょ!しっかりしなさいよ!」
ダイ「こわいよーここー」
エルカ「頼りないんだから!早く行くよ!」
ダイ「休憩しようよ〜」
エルカ「しません」
ダイ「エルカ、どこまで行くの…?」
エルカ「この辺でいいわ」
フロー「で?秘密ってのは?」
エルカ「ふふふ…これ」
フロー、ダイ「なに?」
エルカ「通過の儀でもらう予定の箱!」
ダイ「え!」
エルカ「隠してるの見て、持ってきちゃった」
ダイ「すっげえ!エルカそれ!」
エルカ「死んだおばあちゃんが言ってたの。2つの月が同時に満月の晩にファランディーアの泉でこれを開けると魔法が使えるようになるって。よおーし…ふっっうぅ!開かない…」
ファンルン「何してるの?」
3人「わぁ!」
フロー「あぁ!あなた!」
ダイ「お前こそ、ここで何してんだよ!」
エルカ「あ!滅びの剣!」
ファンルン「そう!とりあえずこの辺りファランディーアの泉跡らしいから、手当たりしだい掘り起こしてみたけど、残念ながら今のところ成果はゼロ」
エルカ「当たり前でしょそんなの伝説よ」
ダイ「滅びを剣を手にしてどうすんの?」
ファンルン「ん?」
フロー「リューン・ダイ!」
ダイ「だから!滅びの剣を手にしてどうすんだって!!」
ファンルン「別にどうにもしないさ、俺は大学で魔法考古学を専攻してるんだ。だからもしも見つけることができたら、魔法の研究に使うだけ」
ダイ「(魔法かよ)」
フロー「研究のためならいいよ!調和のために魔法を使ってくれるなら!」
ダイ「おいリューン・フロー!本当の魔法はないって!」
フロー「いやきっとある!魔法使いさえいれば、この世界に調和が戻るんだ!」
ファンルン「あっはは!おもしろいやつだなあ!あぁそうだ!そのリューンなんとかってのはなんだい?」
エルカ「なんだい?ってただの名前よ?」
ファンルン「あ!兄弟?」
ダイ「違う!!」
ファンルン「でも同じ名前」
フロー「あぁ僕らの里の人たちはみんなリューンって名前なんだ」
ファンルン「りゅ?」
フロー、ダイ「リューン!」
ファンルン「ん?ってことは2人はルトフの里の人間じゃないってこと?」
エルカ「そうよ!もういいじゃない」
ダイ「俺達の里はもうないよ」
ファンルン「もしかして…あの戦争で?」
ダイ「そう、生き残った俺達をこの里の人が…」
フロー「もう随分昔の話さ、やめよう…」
エルカ「ねぇ見て!!箱が開いてる!」
フロー「あっ何か入ってる」
エルカ「何か書いてある」
ファンルン「この呪文は3つの声で唱えるべし」
ダイ「おいっ!!」
フロー「3つの声で呪文?」
ダイ「調和の3!」
エルカ「ほら!やっぱり3人で来て正解だった♪」
フロー「ねぇ待ってこの呪文、これって…」
ダイ「これお前のセリフと同じ」
ファンルン「セリフって?」
エルカ「いちいちうるさいなぁ!」
フロー「シャルレブレラピヤ、、」
エルカ「あ〜だめだめだめ!!1人で言っちゃ!」
ダイ「3人で言お」
ファンルン「俺は!?」
フロー「今絶対関係ないし」
ファンルン「仲間外れにしないで!」
エルカ「そもそも仲間じゃないし」
ファンルン「じゃあ合図出す!合図出すから合図係!」
フロー「そんな係いる?」
ファンルン「いる!!!よく考えろよ、聴いたことあるだろ、『合図係がいるときー!いぇーーい⤴いないときー!うぅーーん⤵合図係のファンルン♪』」
フロー「どっかで聴いたことある…」
ファンルン「合図係がいるときー!」
3人「いぇーーーい⤴」
ファンルン「いないときー!」
3人「うぅーーん⤵」
ファンルン「合図係のファンルン♪ほら!」
フロー「じゃあ任せるよ…」
ファンルン「わかった!じゃあいくよ!合図…もうやめよ。せーのっっ!【3/11 大阪】」
3人「シャルレブレラピヤ!ヒュルラブレサリヤ!」

エルカ「え?…も〜何も起こらない…」
ファンルン「なんだ期待外れか」
フロー「ねぇ…」
エルカ「どうしたのリューン・フロー?」
フロー「おかしい。風が、止まった」

ファランディーアの泉♪
へえええええ♪はっ

(泉が蘇る)

ファンルン「まさかこれがファランディーアの泉!?」
エルカ「見てあれ!」
ファンルン「おい!それに近づくな!」
エルカ「あなたは入って来ないで」
ファンルン「おいやめろって!」
フロー「エルカ、何やってるの…!」
エルカ「あはっ…」
フロー「エルカ…!」
ファンルン「抜いちゃだめだ!」

滅びの剣♪
抜いたのか 抜いたんだ 抜いたのか 抜くなって♪

(波に揉まれてるようにフロー、ダイ、ファンルンが息ぴったりにセンター、上手、下手で動く)

ファンルン「まずい!」

黒い獣「あぁぁぁ!聞こえるぞ、古の歌が。王の叫びがぁ!」
ダイ「おい!エルカ…!」
ファンルン「ぼーっとするな!」

(エルカと戦うダイ、ファンルン)

ダイ「お前、ただの学生じゃないな」
ファンルン「ナダージアは徴兵制で、3年ほど軍隊にいた。戦場にだって行ったことがある!……こいつ化けもんだぁ!」


フロー「(腰抜かしてるダイとエルカの間に立って)落ち着いて!僕だよ!リューン・フローだよ!」
黒い獣「リューン…!」
フロー「シャルレブーレラーピヤ ヒュルラブーレサーリヤー シャルレブーレラーピヤー ヒュラピー シュラフィー…エルカ、しっかりして」
ダイ「これが…滅びの剣…」
フローリア「あぁ…!エルカ!!………封印が…千年の封印が…!」
ダイ「これって…」
フロー「ごめんなさい!僕達が勝手に…!」
ダイ「本物なのか…」

ファンルン「ハッハッ!伝説の滅びの剣」
ダイス「触っちゃだめだ!」
エルカ「ごめんなさい、わたし…わたし…ッ!」
フローリア「大丈夫…!」
フロー「風だ…」
ダイス「リューン・フロー!リューン・ダイ!このことは…」
ファンルン「なんのにおいだ!」
ダイ「燃えてるにおい…」
ファンルン「見ろ!火事だ!里が襲われている!!」
ダイ「マーナム先生が見張りをしているのに…!(ダイスから剣を奪う)」
ダイス「リューン・ダイ!」
フローリア「エルカ!」


キャスヴィル「えぇい!たった1人で見張りの役目とは呑気な村だ」
マーナム「なぜカダ王国が…!」
キャスヴィル「滅びの剣はどこだ」
マーナム「そんなの伝説だ」
ダナトリア「抵抗するなら殺せ」
ダナトリア「キャスヴィル、どこかに長がいる。そいつが蜂だ!」
マーナム「おい!待て!!」


ダナトリア「敵は容赦せずに切り殺す それが正義なのだ私には ただの憎しみや怒りでは 何十万の人間叩き潰すことはできない 残虐な悪魔だと罵られてもいい カダ王国の繁栄のため戦う それが仕事それが使命だ 殺せ殺せ焼き尽くせ そして見つけろ 滅びの剣さえあれば我が国は安泰 殺せ殺せ暴き出せ 眠る伝説 1人の剣士でどんな国も滅ばせるという 残虐な悪魔だと罵られてもいい 若き陛下のため 神に与えれた人を殺す 正義〜〜」


ダナトリア「急げえ!」
兵士「はっ!」


ダナトリア「お前が長か」
ウィルトス「いいえ、長は只今席を外しております。ですがわれらルトフの民は抵抗など致しません。どうか剣をお収め下さい。なんなら芸でもお見せしましょうかな!」
チャミー「シャンシャン」
アリーシャ「あいたたたた…!(奥から)」
みんな「アリーシャ!」
キャスヴィル「全員出せと言ったはずだ」
ウィルトス「ここには今出産を控えた妊婦がおります。どうか見逃していただけませんかぁ…!」
ユンナ「(どん!)」(キャスヴィルを椅子で殴る)
みんな「よっしゃーーー!」
(下手へ逃げようとするも、ダナトリアが前からやってくる)
ユンナ「きゃーーー」
(キャスヴィルに蹴られるサーナ)
ウィルトス「(ダナトリアが生首を投げてくる)うわぁー!マーナム………」
ダナトリア「うるさい蜂だった」
ウィルトス「この地が欲しければどこでも好きにお掘りください…滅びの剣をお探しください…」
ダイ「それならここにあるっ!!」
ダナトリア「小僧、今なんて言った」
ダイ「滅びの剣ならここにあると言ったんだ!!」
ダイ「フロー、覚えてるだろ?」
フロー「え?」
ダイ「こいつらが…10年前こいつらが俺達の故郷を!…家族を殺したんだ…!」


ダイ「剣ではねられた父さんの生首」
フロー「それが僕の一番古い記憶だ」
ダイ「扉破り入って来た兵士が口々に叫んだ」
2人「皆殺し 火を放て」
フロー「ベッドの下で」
ダイ「隠れて聞いた」
フロー「母さんの声」
ダイ「途切れた悲鳴」
フロー「床を伝って」
ダイ「生温い血が」
2人「僕らを濡らす」
フロー「穴を掘って母さんの肉埋めた」
ダイ「何度掃いても血の臭いは残るよ」
フロー「優しかった」
ダイ「父も兄も」
フロー「二度と僕を」
ダイ「抱いてくれない」
2人「ねぇもう一度笑ってよ」

2人「空翳した手は幸せを掴むため まだ涙にしか届かないけど 空翳した手は幸せを掴むため まだ爪も指も血まみれだけど 今の僕らはあの日の子供じゃない」
ダイ「殺してやるぅーあああぁ!(剣の柄に手を掛ける)」
フロー「リューン・ダイッ!」

(兵士を次々切り殺す、キャスヴィルも)
ダナトリア「キャスヴィルッ!!」

ウィルトス「すげえ、すげぞリューン・ダイ!その調子でみんなやつけっちまえ!」
ファンルン「おいそいつから離れろ!」
(刺されるウィルトス)
ファンルン「座長ーーーーー!」
ウィルトス「なんで…俺まで…!」
(一座のみんなを次々殺していくダイ)

ダナトリア「これが滅びの剣の力か…!」
フロー「リューーーーーン!」

風の一族「あらゆる神の魂よ 今は鎮まりたまえ」
フロー「シャルレブーレラーピヤー ヒュルラブーレサーリヤー シャルレブーレラーピヤー ヒュラピー シュラフィー」
風の一族「風の歌よ怒り解き 愛を受け入れたまえ リュ〜〜ン」

(フローがダイを抱きしめる(?))
ファンルン「またあいつが止めた…」
ダナトリア「いやぁーーーー!」
(背後からのダナトリアの剣をノールックで止め、またやり合うダイ)

(ダナトリアの足を切り落とすダイ)
ダナトリア「っっあ!足がぁ!」
(赤ちゃんの泣き声)(我にかえるダイ)
ダイス「なんということ…絶対に目覚めさせてはいけない、け…獣を…もっとも…最も恐れていたことがぁ…!」
フロー「リューン・ダイ!」
ダイ「リューン・フロー…約束したよな…俺がもし…」
2人「リューーーーーーン!」
(南の空に飛んでいくように吊り上げられるダイ)
フロー「リューン・ダイ…そんな…そんなっ………」


ダイス「あの剣を一度使ってしまったら手から離れることはない。リューン・ダイは不気味の剣を持ったまま鞘に収めることも、手を切り落とすこともできない。ただ剣の奴隷として目に映った全ての人間を切り殺し続けるしかないのです…彼が死ぬまで…」
フロー「助ける方法はないのですか…?」
ダイス「…残念ながら………」
フローリア「あぁ………涙」
フロー「わかりました。ダイス先生、フローリア、僕がリューン・ダイを殺して来る!」
フローリア「だめよ!できるわけない!」
フロー「でも約束したんだ、リューン・ダイと必ず…」

回想
ダイ「大丈夫!俺にはお前がいる。もしも、俺が道を誤った時は、お前が俺を救ってくれる。そうだろ?」
フロー「うん。約束する。この身を呈してでも」

エルカ「私も一緒に行く。リューン・フローと一緒に…ごめんなさいママ、全部私のせいだから…私に責任があるの。」
フローリア「エルカ…あたしこそごめんなさい…あなたを子供扱いして…いつまでも子供だと思ってた…でも違うのよね?」
エルカ「行ってもいい?」
フローリア「うん」
エルカ「ありがとうママ…!」
ダイス「ならば私が有能な戦士を授けましょう。もしも2人を守りきれたら、魔法学会にあなたを私の初めての弟子として迎え入れましょう」
ファンルン「ぇえ!?!?おれー?無理でしょ!!」
エルカ「行くの?行かないの?」
ファンルン「…行くよっ!」
エルカ「そうと決まったなら旅の準備!」
ダイス「リューン・フロー。これは風を起こす魔法道具です。もし風が必要な時、これを吹きなさい。」
フロー「ありがとうございます、ダイス先生」
ダイス「気をつけて」
フローリア「みんな…!」

ダイス「私も行くとします。全ての責任はわたしにあるのです」
フローリア「風の魔法使い、見つけるんですね」
ダイス「はい。今でも生きていれば」
フローリア「きっと生きていますよ。あなただって生きているんだから。ガンドラ王」
ダイス「全ては私の心が起こした…あの子達には責任はない。かたをつけてきます。フローリア、今までありがとう」
フローリア「はぁ……!」
(祈りのポーズ)

(赤ちゃんの泣き声)
フローリア「アリーシャ…」
アリーシャ「とっても元気よ…マーナムにそっくりなの…」
アルムス「お、お、女の子だけどね」
フローリア「あっはは……(笛が聴こえる)風がね、風が歌ってるような気がする」


フロー「その魔法は 風を呼ぶ」
ファンルン「風は舟の 帆に孕む」
エルカ「舟は走る 波を切り海原へと」
フロー、ファンルン「迷いもなく 進んでいく」
フロー、ファンルン、エルカ「キミが消えた 南の空 冒険という旅が始まる」

「キミの声がする 風の彼方から 深き憂いに震えて 途切れ途切れに キミをもう一度 この胸に抱こう 涙で錆びた未来が 動きだすまで」

「キミの声が」
ダイ「空翳した手は」
ダナトリア「?」
「風の彼方から」
ダイ「幸せを掴むため」
ダイス「時だけが流れ去り」
「キミの声が」
ダイ「まだ涙にしか」
ダナトリア「人を殺す正義」
「風の彼方から」
ダイ「届かない時だけど」

ダイス「魂は引き継がれ 果てしない明日へ」

「キミの声がする 風の彼方から 深き憂いに震えて 途切れ途切れに キミをもう一度 この胸に抱こう 涙で錆びた未来が 動きだすまで」

フロー「キミが微笑めば」
「運命は揺れる 闇と光が 代わる代わるに」
フロー、エルカ「キミをもう一度
「この胸に抱こう 錆びた未来が 動きだすまで …声が聴こえる」




2幕

たたらの島はリズムの島 鉄打つ音に 屋根に雨水弾けてぱんぱん 祭り騒ぎの仕事場さ 
ほらもういっちょ ほら完成だ ほら自慢の一品 すぐに盾槍武器山荘
ほらもういっちょ ほら戦争だ ほら千客万来 やられちゃったら義手義足

たたらの島は武器屋の島 魔法滅びて商売繁盛 六百年の止まない雨 だけど先行き曇りなし
ほら名碗 ほらどうですか ほら奴隷でちょいと 遠慮しないで試し切り
ほらもういっちょ ほら戦争だ ほら千客万来 種類豊富な義手義足


ファンルン「おいなんでこの島立ち寄ったんだよ」
エルカ「ふん」
ファンルン「冷たてぇ、早く抜けようせぜ」
エルカ「私達にも武器が必要でしょ?」
ファンルン「たたら島別名武器の島。でもこんなんで滅びの剣に勝てるのか?」
フロー「ダイス先生に教えてもらったんだ。この島のカーロンって男に会えって」
ファンルン「ふーーん…(手を見せる)」
エルカ「きゃーーー!」
ファンルン「はっはっはっはっ」
エルカ「ちょっとふざけないで!!」
ファンルン「えーふざけさしてよー?」
奴隷「はぁっ!!」


ほら名碗 ほらどうですか ほら奴隷でちょいと 遠慮しないで試し切り
ほらもういっちょ ほら戦争だ ほら千客万来 種類豊富な義手義足 種類豊富な義手義足

はぁーーーーっ!


カーロン「いかがでしょうか」
ダナトリア「悪くないこれでいい」
カーロン「ありがとうございます」
ダナトリア「もうひとつのものを」
カーロン「はい。おいっ!」
(コーリオが剣を持ってくる)
クラートン「はぁ〜〜えーーいやぁ〜〜」
ダナトリア「ひゃあああ魔法使い様でございますか?」
クラートン「まさか。魔法道具使いだ タダノ。少し折れにくくした剣をまじないだレベルハ」
ダナトリア「それでもお前ぐらいの腕になると古の魔法使いが蘇ったように見えるな」
クラートン「幸せ アリガタキ」
ダナトリア「これがドルデンの魔剣か」
カーロン「はい。無敵というわけにはまいりませんが、この島でできる最高の技術を駆使しております。つまり、この星一といっていいかと」
ダナトリア「滅びの剣を除けばな。ほうがいなんねん(???)の剣、試し切りはできるか?

カーロン「もちろんでございます。只今準備致します。」
クラートン「風の魔法使いを滅びの剣はオソラク殺しに行くでしょうテンテキハやつのみ」
ダナトリア「まだ生きてるのか?

クラートン「噂では洞窟の西のハズレに先に会っておいたほうがよろしいかと できればやつよりもイキテイルノナラ」
ダナトリア「風の魔法使い…!」
クラートン「生みの親ですから滅びの剣のハジメテセイチョウスル親を殺してひひひひひ」
カーロン「ダナトリア様!申し訳ございません!試し切りの奴隷が逃げ出しまして、すぐに探してまいりますのでしばしお待ちを!」


ファンルン「どうだった?カーロンは?」
フロー「この島の長らしい。この向こうに家があるって」
ミリアン「あ〜〜ごめんなさい!」
エルカ「ねぇねぇねぇ!カーロンって人知ってる?」
ミリアン「お願い!何も言わないで!」
エルカ「何も言わないで!?」
??「こっちだ!おい!」
ファンルン「知りません。」
カーロン「なんだ???」
エルカ「あっちに!顔のまあるい子ですよね!?行きましたよ!まあるい子!
あっち。」
コーリオ「ミリアン…ミリアン…いるんだろミリアン、カーロン様のところには父さんが行ってくる。だからこの島から逃げるのだけはやめてくれ。なぁに、後一本ずつ手足はある。すぐに新しい義足作ってもらうから」
ミリアン「お父さん…」
コーリオ「ミリアン?いるのか?」
ミリアン「お父さんごめんなさい。怖くて…何度も練習したのにやっぱり怖くて…」
エルカ「あのぉ…」
コーリオ「なんでしょう」
エルカ「何があったんですか?」
ファンルン「エルカ」
フロー「あの!僕達は他所から来ました、カーロンって人を探しに。その人に剣を売って欲しいから」
コーリオ「そうですか、なら今日は手も足も売れる…!よかった」
ミリアン「お父さん!」
ファンルン「あ、出てきた」
ミリアン「ごめんなさい。あたし頑張るから!全然痛くないの知ってるから大丈夫!」
エルカ「ねぇそれってどういうこと?」
コーリオ「私達は奴隷なんです。この島で武器を作って生活しています。お金が必要な時は刀の試し切りを自分達の手足でするんです」
エルカ「試し切り?」
フロー「あの…これって」
コーリオ「今までに2回やりました。女房が病気がちでお金が必要なんです…」
エルカ「ひどい…」
コーリオ「ミリアンごめんな、怖い思いさせてもう大丈夫だからな」


コーリオ「誰も逆らえない 運命の運命(さだめ)に 雨に向けて唾吐けば  顔に落ちてくるように たたらの子はたたら 常に武器を作り 奴隷の子は奴隷 試し切り される
清き神よなぜおいら 奴隷に選んだんだい 切られるのは足や腕 でも痛む場所は心だよ 不思議だね」

(フローの笛)

ミリアン「清き神よどうすれば 雨はあがるんですか あたし達を哀れんで また天が涙こぼすから」
みんな「雨が止んで虹がかかれば この運命も変わるだろう 2本の手が残っていれば 空を見上げて祈れるから」
コーリオ「いいさ 痛みなんて すぐに消える」
ミリアン「もし奇跡が起き」
みんな「雨が止んで 虹がかかれば この運命も 変わるだろう」


カーロン「見つけたなら呼ばんか!!」
コーリオ「あぁあ申し訳ございません。やっぱりやっぱり娘は勘弁してもらえませんか!代わりに私の腕で試し切りを」
カーロン「そんな痩せこけた手足では話にならない!」
エルカ「そんなに試したいなら自分の腕を切ればいいじゃない」
カーロン「誰だぁ」
(ファンルンを指差すエルカ。その指を下ろさせるファンルン)
コーリオ「カーロン様!その人たちは!」
フロー「カーロン!?」
カーロン「いかに」
エルカ、ファンルン「あ!」
フロー「あの!ダイス先生から聞いて来たんです、あなたの作る剣、ドルデンの魔剣、それがあれば滅びの剣にも勝てるって」
カーロン「ひひひひ珍しいこともある。今日2人目じゃ」
ダナトリア「考えることは一緒だな。お前もこの剣がほしいのか。おい奴隷お前達はもういらない。こいつらで試し切りをさせてもらう。ルトフの人間、お前達のおかげでこの左足を失った。この代償は払ってもらう。」
フロー「ダナトリア…さん……あなたは覚えていないかもしれないけど、僕とリューン・ダイは10年前のひんげう戦争で里の仲間や両親をあなたに殺された…!」
ダナトリア「それがどうした」
(ダナトリアに近づくフロー)
ファンルン「おい!!」
フロー「あなたの足の代償は僕が払っても構わない。ただし滅びの剣のことは僕に任せてもらえないだろうか」
ダナトリア「どういうことだ」
フロー「リューン・ダイを殺すのは、僕だ!」
ダナトリア「リューン一族の生き残り」
フロー「あいつは、あなたを殺すまで殺戮をやめないだろう。世界を滅ぼす気だ。僕は代償とか復讐とか、征服とか正義とか、報復とかそういうのはよくわからない。ただリューン・ダイを助けてあげたいんだ」
ダナトリア「殺すことでか?」
フロー「あぁ。そうだ!」
ファンルン「うぅ〜〜」
(剣の力を抜くダナトリア)
ダナトリア「いいだろう。お前に譲ってやろう。ただし、試し切りはさせてもらう。お前の体でな?」
フロー「………いいよ。」
エルカ「リューン・フロー!」
ミリアン「だめよ!」
コーリオ「旅の人!気にしなくていいんだ!」
フロー「君たちのためじゃない。これは自分のためなんだ!」
カーロン「ひひひひひ試し切りだ!おいお前たち!!」
ファンルン「おい!まじかよ、、」
エルカ「やめて!お願い!」
カーロン「右足左足♪右手左手♪どこがいい♪」
フロー「これから先、歩けなくなるのは困るから…左腕にしてもらってもいいかな?」
カーロン「左腕だ!!」
ファンルン「おい!報酬は俺達がもらうからな!」
カーロン「義手の準備!」
クラートン「面白い人だジツニ」
エルカ「リューーーーン!」
ダナトリア「うぁーーー!」


ミリアン「お父さん…」
コーリオ「あの人たちのおかげでお金も手に入った。これで当分は生きていける」
ミリアン「お父さん、なんでこの雨止まないの?ずっとずっと降ってる!」
コーリオ「それがこの島の運命(さだめ)なんだ」
(フローの笛で、雨が止み虹がかかる)
ミリアン「お父さん…!」


コーリオ「雨が止んで 虹がかかった この運命も きっと変わる」


ファンルン「なんでお金まで渡しちゃうかな〜」
フロー「だってあの人たちの生活が!」
ファンルン「お人好し!(フローの腕を持つ)」
エルカ「あっ!ちょっとあんたとは違うのよ!」
フロー「僕はこの剣だけで十分だ!これでリューン・ダイを助けられる!」



ダイス「幻のようだ千年も前のこと 私は愚かな罪を犯した王だった 嘆き(嘆いたとて)(幾度)悔み(悔やんだとて)(幾度)祈り(祈ったとて)(幾度)悩み(悩んだとて)(幾度)恐れ(恐れたとて)(幾度)叫び(叫んだとて)(幾度)暴れ(暴れたとて)(幾度)狂い(狂ってみても)

(時だけが流れ去る 死ぬこともできぬまま 時だけが流れ去る 死ぬこともできぬまま)

己の犯した重い罪を抗うために 私はこの日を痛みに耐え待ってた ずっと 風の魔法使いは砂漠の彼方にいる それは幻なのか いやいるのか 必ず」

(砂漠で倒れるダイス)


ラシッド「目覚めた」
ファティナ「ラシッド こっちに来なさい」

(ファティナから水を奪うように手にし飲むダイス)

ダイス「ありがとう。オビオテ族…?」

ダイス「私はダイス 怪しいものじゃない 助けてくれてありがとう」
ザイド「旅人は何者だ?」
ダイス「風の魔法使いを探しています」
ラシッド「風の魔法使い?」
ファティナ「そんなものはとっくにいなくなった」
ザイド「相手にするな」
ダイス「滅びの剣が蘇ったのです」
ラシッド「何の話?」
ザイド「さ 歩けるようなら ここから出ていってくれ」
ラヒム「待たれよ」
ファティナ「ラヒム様」
ラヒム「風の魔法使いとは滅びの剣を封印させた最後の魔法使い」
ダイス「はい」
ラヒム「このオビオテの砂漠で生まれたお方」
ダイス「はい」
ラヒム「未だに生きていると」
ダイス「はい」
ラヒム「もう1000年以上前の人物だ」
ダイス「私も1000年以上生きています あの時風の魔法使いに「死」を奪われた それ以来私は死にたくても死ねない」
ラシッド「おもしろい ねぇこの人おもしろいから 今晩だけでも泊めさせてあげよう」
ラヒム「いいだろう」
ダイス「ありがとう 長老」
ラシッド「名前は」
ダイス「ダイスといいます」
ラシッド「あなたじゃなくてその魔法使いの名前だよ」

ラシッド「見つけたら僕の願い事も叶えてくれるかな」
ダイス「願い事?」
ラシッド「僕最強の戦士になりたいんだ」
ダイス「戦士?なってどうするのです?」
ラシッド「決まってるだろ 奪われた国を取り戻すんだよ バラバラになったみんなを呼び出して また前と同じように暮らすんだ」
ハハ「ラシッド」
ダイス「リューン!」

ダイス「はい!それが風の魔法使いの名前です!」
(竜が襲ってくる。)
(下手からダイ、上手から黒い獣が出てくる)(竜をやっつけるダイ)

ダイス「いけません!その男に近づいては!」

ダイス「リューン・ダイ!!」
黒い獣(ダイ)「愚かな王よ」
ダイ「ダイス先生!」
黒い獣(ダイ)「全てお前のせいだ」
ダイ「自分でもわからないんだ…!」
ダイス「リューン・ダイ!」
黒い獣(ダイ)「何しに来た」
ダイ「ダイス先生!頼むから来ないでくれッ!!」
黒い獣(ダイ)「ダイス!お前は俺が何者かわかって来ているんだろうな?」
ダイス「あぁ、お前を倒せるのは風の魔法使いしかいない。彼を探し出す!」
黒い獣(ダイ)「風の魔法使い?そんなやつはもういない。この世界から魔法使いは消えた。そう教えてくれたのはダァイス、お前だ」
ダイス「しかし、魔法の道具はまだ残っている」
黒い獣(ダイ)「そんなものが何の役に立つんだ」

(ラシッドに撃たれるダイ)
ラシッド「めるっしぃーだい!」
(もう一度撃たれるダイ)
黒い獣(ダイ)「そうだ!その憎しみだ!その声だ!その音だ!それがほしい!もっと俺を憎め、世界を憎め!」
ダイス「やめろーー!!」
ダイ「ダイス先生!やめてくれ!ほんとうに俺はァ…!あんたを…!」
黒い獣(ダイ)「簡単に殺せるんだぁ」


フロー「リューーーーーーーン!!」
(夢から目覚めるフロー)
エルカ「どうしたの?」
フロー「ダイが、泣いてる………その声が聞こえたんだ…」
エルカ「フローのその力…遠くの声が聞こえる才能ってもしかしたら魔法なんじゃないかしら。だってすごくない?」
フロー「でも聞こえてもそれをどうすることもできない。ただ聞くしかない。」
エルカ「音痴な人って耳が悪いっていうけど、それだけ耳がよかったらフローくんはこの星一番の歌い手ですねぇ??」
フロー「まぁそうだったらよかったんだけどね」
エルカ「そうだあの時も!あ、ほらファランディーアの泉で私が滅びの剣を抜いちゃったときも、ダイが抜いちゃったときも、どっちもフローが歌を歌ってくれてそれで力が抜けたじゃない?リューン・フローの才能はそこよ!ってことは滅びの剣を倒すのもあなたの声でやっつけられるんじゃない?」
フロー「あの歌!ダイス先生に教えてもらったんだ、風の魔法の歌だって」
エルカ「風の魔法の歌?」
フロー「うん」
エルカ「風の魔法!!!!!あれ…今なんか思ったんだけど……わかんなくなっちゃたぁあふふふ」
フロー「ありがとう、エルカ。」
エルカ「どうしたの?」
フロー「調和の3はきっとエルカのことだ。エルカがいてくれたらなんでもうまくいくような気がする」
エルカ「ちょっとほめすぎー!」
フロー「いつかさぁ」
エルカ「またみんなで舞台をやりたい。でしょ?」
フロー「うん。」
エルカ「そうしよ!一角狼座、必ずまた復活させよ!でもその前に寝よ…明日には風の洞窟に着くわ」
フロー「世界の果て、と言われる場所。そこにダイがいる!」

エルカ「おやすみ」
フロー「おやすみ、エルカ」


黒い獣「最強ノ戦士ヨサア迷イカラ目ヲ醒マセ ソノ身体渦巻く炎ト共ニ神トナレ 虐殺ニ怯エタモウアノ夜ノオ前ジャナイ」
ダイ「だけどなぜだ なぜみんなを殺さなきゃならない」
黒い獣「ソノ代償ハ血デ払ウソレガ運命(さだめ)」

(殺陣)

黒い獣「はっはっはっ」
ダイ「お前は一体誰だ!!」
黒い獣「俺はお前だぁ」
ダイ「なに!?」
黒い獣「だから例え滅びの剣であろうとお前は俺を斬ることはできない。もちろん、逃れることもな」
(飛ばされるダイ)
ダイ「うあっっ」
黒い獣「言ったろ?俺はお前だ、だが今に、お前が俺になる!」
ダイ「どういう意味だ!」

黒い獣「何モカモ滅バシタイ悲シミモ憎シミモ 何モカモ滅バスタメコノ魔力手ニ入レタ

2人「何モカモ滅バシたら安ラかナ朝が来る 何もかも滅ンだ後本当の希望ガある
何もかも滅ばしたい悲しみも苦しみも 何もかも滅ばすためこの魔力手に入れた

何モカモ滅バシタラ安ラカナ朝ガ来ル 何モカモ滅ンダ後本当ノ希望ガある」
2人「はっはっはっはっ!」


エルカ「おおーーーーい!」
\おーーーい/
エルカ「リューーン!?」
\リュ〜〜〜〜ン/
エルカ「ダ!イ!」
\ダ!イ!/
エルカ「ははは!おもしろい!」
エルカ「らららら〜♪」
\らららら〜〜♪/
エルカ「るら〜♪」
\るら〜〜♪/
エルカ「りら〜♪」
\りら〜〜♪/
エルカ「るらら〜♪」
\るらら〜〜♪/
エルカ「りらら〜♪」
\りらら〜〜♪/

歌(歌)声(声)跳ねる(跳ねる)こだま(こだま)ダイ(ダイ)大(好き)きつね(ねずみ)ミミズ(ズボン)んだ!(あちゃ!)勝ち(負け)不思議(不思議)言葉(遊び)
心を写す(鏡の欠片)言葉が溢れ(弾けて光り)洞窟に響く


エルカ「ハハハッ♪」
ファンルン「おい!はしゃぎすぎて足を滑らせんなよ」
エルカ「別にはしゃいでなんていないわ!わたしはただリューン・ダイがそばにいたら声で気づくんじゃないかと思って!」
ファンルン「あっそう!」


歌(歌)声(声)跳ねる(跳ねる)こだま(こだま)風(雲)空(シド)ファソファ(シドシ)夢は(歌い)毎(朝)毎(晩)願う(祈る)いつか(叶う)心を写す(鏡の欠片)言葉が溢れ(弾けて光り)洞窟に響く
もし叶うなら(叶うなら)時を超え(遡り)あの夜へ(悲劇の夜)戻りたい(戻りたい)座長や仲間や学ぶ ららるらららら

歌いたい(歌いたい)いつまでも(永遠に)まだ(まだ)?(色)夢(見ず)ざば??(さだ??)指(切り)げん(まん)
二度と泣かない(二度と泣かない)誓った心のこだま


エルカ「(ぐぅ〜〜〜〜)あぁ…」
ファンルン「あれ歌姫でも空腹には敵わないか」
エルカ「うるさいなぁ!」
ファンルン「ほれ!これ食うか?」
エルカ「なぁにそれ!」
ファンルン「ナタージア名物乾燥肉絶品だぁぜ?」
エルカ「いただきぃ!」
ファンルン「あいよ!(フローにも差し出す)」
フロー「ねぇ、静かに。ダイの声が聞こえた気がしたんだ。」
ファンルン「誰かいる!もしかしたらダイかしれない!」
フロー「ファンルン!」
エルカ「行こう!」
(下手へ)

ファンルン「ダイ!」
エルカ「待って」
フロー「ダイ!」
(上手へ)

ファンルン「ダイ!」
フロー「ダイじゃない!」
ファンルン「でも何か知ってるやつかもしれない!何かあったら大声な!」
フロー「あぁ…!もぉ……(上手へ探しに行く)」
エルカ「(1人置いてかれて)あれ…もぉ!!!」

フロー「誰ぇ?」
(吹き矢外す)
レーリア「この距離で外す?」
エドリン「避けられたんだよ」
ルシアス「一歩も動いてないぞ」
エドリン「やってみろよ難しいんだよこれ」
フロー「誰ぇ!?」
レーリア「ほんと何やってもだめだな」
エドリン「俺のせいじゃねえって」
ルシアス「いやお前だって」
エドリン「やってみろよこれ」
ルシアス「あっ」
エドリン「へたくそ」
レーリア「当たったじゃねえか」
エドリン「足だし!」
レーリア「足狙ったんだし」
ルシアス「いい加減にして!」
エドリン「今のは完璧」
レーリア「俺は足を狙ったんだからな」
フロー「うわあーー!」
レーリア「もっかい貸して」
エドリン「まてまてこの距離で撃ったら当たるに決まってるだろ」
ルシアス「あ、避けられた」
エドリン「へたくそ」
レーリア「避けんじゃねえよ」
フロー「うわぁーー!」
エドリン「構えろ構えろ!構えろ早くなにやってんだよ!まて!まてまてまてまて…」
3人「うぇーーーい」

(寝てるフローを撃つレーリア)
エドリン「何してんの」
レーリア「当たった」
ルシアス「そっち持ってぇ!」
3人「せーっの」


エルカ「フローーーー!!
…ファンルン、フローは?」
ファンルン「ようやくわかったんだ」
エルカ「え?」
ファンルン「全部君の推理のおかげで」
エルカ「ファンルン…?」
ファンルン「確かに二度ともフローが歌を歌ったら滅びの剣は静まった」
エルカ「あれ…(フラフラする)」
ファンルン「それがどういうことを意味するのか」
エルカ「なんだか急に力が入らなくて…」
ファンルン「まだ腹が減ってんのか?」
エルカ「ううん」
ファンルン「おそらく、リューン・フローは魔法使いの血を引いている。そしてダイス先生に教えてもらった歌詞それはきっと呪文だ。だから…」
エルカ「何を言ってるのか全然わからない…それより私ちょっと眠い…」
ファンルン「そりゃそうだろ。こいつの効き目は抜群だからな!さよなら」

風の一族「シャルレッブッレ〜ヒュルラッピッキ〜 シャルレッブッレ〜ヒュルラッパッキ〜」
(風の一族に助けてもらうエルカ)

「あーー!」
「いえーーーい!」
(ムチが自分に当たるエドリン)
エドリン「嫌いじゃない」
ルシアス「お前ヘタなんじゃね?」
エドリン「今のは最高ーー!」
3人「やぁーーーー!」
ファンルン「随分と痛めつけたな」
エドリン「なかなか首を縦に振らないもんで」
ファンルン「滅びの剣を制御できるただ1人の男だ。殺してしまっては元も子もない」
エドリン「すみません!」
フロー「ファンルン…?」
ファンルン「俺、ナダージアのスパイなんだぁ。はっは…お前の里に滅びの剣を見つける立命を持って近づいた。まさかあんなことになるとは。カダ王国、ダナトリアにだけは渡したくなかった。俺達はカダみたいにやたらめったら戦を仕掛けて領土を広げようなんてことは考えちゃいない、な?あの最強の剣さえ手に入ればそれでいいんだ」
フロー「ファンルン?冗談だよな?」
エドリン「おい!ファンルン様だろ!(ムチで殴る)ふうーーー!どうだどうだ」
(ムチが自分に当たるエドリン)(2回目)
エドリン「嫌いじゃない。すみませんッ!」

ファンルン「滅びの剣があれば我が国を攻めようなどと考える輩はいなくなる。そして、俺の欲望も満たされるだろう」
フロー「欲望?」
ファンルン「リューン・フロー、お前は何もしなくていい。お前は俺を止めてくれればいいんだ。あの時、エルカ止めたように、ダイを止めたように。そして、俺が、滅びの剣でこの世の全ての人間を!殺してしまわないようにな」
フロー「どういう意味だっ…!」


ファンルン「好きなんだよ人を殺すのがyeah yeah(yeah yeah)
坊やだめよママは叱るけどwow wow(wow wow)
剣引き抜けば血が吹き出す痛そうだねたまんない 恐怖に歪む顔がきれいだなって興奮 なんて快感なんだ次々殺したい

どうだい俺と組めよ

じゃんじゃん滅びの剣で じゃんじゃん人を殺す じゃんじゃんやりすぎたら 早々止めてくれよ そうそうお前となら 最高コンビになる」


フロー「僕は絶対君のために歌は歌はない。死んだ方がマシだ!」
ファンルン「じゃあ死ね」
(右耳切られる)


ファンルン「人は獣さ 歴史を見ろよ 平和の前は殺戮??? じゃんじゃん滅びの剣で じゃんじゃん人を殺す じゃんじゃんやりすぎたら 早々止めてくれよ そうそうお前となら 最高コンビになる」


ファンルン「よーく考えるんだリューン・フロー。俺とお前が組めば何でも手に入る」

フロー「僕は絶対に君のために歌は歌わない。僕の歌は祈りだ。だから!僕は殺された人たちのために歌ってるんだ!!シャルレブーレラーリヤ……」
ファンルン「俺のために歌はねえ声なんていらねえな?しっかり捕まえろ!口を開けさせろ!」
フロー「離せッ!!」
ファンルン「腕もなくなって、耳もなくなって、最後は声だなぁあ!」
フロー「あああぁぁぁーーー!はぁはぁはぁはぁ…」
ファンルン「はっはっはっ…あ〜〜もういいや直接あいつから奪お…」

フロー「はぁはぁはぁはぁはぁ…」


ダイ「空翳した手は」
ダナトリア「人を殺す正義」
フローリア「願うってる平和」

トゥーヌ、シェーナ「あらゆる魂よ」
コーリオ「雨が止んで虹がかかれば」
ファンルン「人は獣さ 歴史を見ろよ」

ダイス「時だけが流れさり」
エルカ「もし叶うなら 時を超え」
黒い獣「何もかも滅ばしたい」

みんな「歌を失くし 迷う者よ 耳を澄せ 地球(ほし)の呼吸を聞け 生ーーーきろ〜〜〜さぁ〜〜〜(剣を抜くファンルン。それを見て頷くダイ)」

そらららんそらららん♪


ダイ(黒い獣)「よくここまでやってきた、リューン・フロー。おもしろい、まさかお前がこの俺を倒そうとはなぁ!」

(殺陣)

ダイ「リューン・フロー!歌うんだ!!」
黒い獣「リューン・ダイ抵抗するな」
ダイ「早く歌え!!」
ダイ「もしかして歌えないのか!?」
黒い獣「うわぁーー!」
エルカ「リューーーーン!」
風の一族「シャルレッブッレッ ヒュルラッピッキ」

黒い獣「お前たちは…」
エルカ「リューン・ダイ?」
ダイ「エルカ、、どうしてお前がここに!こっちへ来ちゃだめだ!」
黒い獣「風の一族?」
風の一族「あらゆる闇の魂よ 今は鎮まりたまえ〜♪」
エルカ「帰ろ〜〜♪」
風の一族「風の歌よ怒りほどき 愛を受け入れたまえ〜♪」

黒い獣「風の一族?こんなへんぴなところでまだ生きていたとは…」
風の一族「シャルレブーレラーピヤー ヒュルラブーレサーリヤー シャルレブーレラーピヤー♪」
エルカ「一緒に帰ろ〜♪」
風の一族「ヒュラリーシュラフィー♪」
エルカ「うぅーう〜〜〜♪」
ファンルン「今だ!!!」
(ダイを捕まえる手下3人)

エドリン「ファンルン様どうぞ」
(暴れ、ファンルンを殺そうとするダイ)

エルカ「歌って〜〜!!」
風の一族「シャルレブーレラーピヤー ヒュルラブーレサーリヤー シャルレブーレラーピヤー ヒュラリーシュラフィー♪」
ファンルン「エルカありがとう!無事でよかった!そのお二人はお友達?」
エルカ「私を助けてくれた。風の洞窟で あなたに眠らされて穴に落とされた後!」
ファンルン「いやいや、勝手に寝ちゃったんだよ!リューン・フロー、いたのか」
エルカ「リューン・フロー!声どうしたの!?」
ファンルン「なぁエルカ、そのお友達に…」
エルカ「ファンルン、リューン・フローに何をしたの?なんで声が出ないの!?」
ファンルン「うるせぇ」
エルカ「うわぁ!」
(ダイの右腕に剣を刺すも痛がってもない)
ファンルン「こいつ化けもんだ!そいつから剣を奪え!」
ルシアス「命令だ」
3人「せーのっ!」

ルシアス「ああぁぁぁ!」(死んだ)

2人「落ちたぁー」

ファンルン「あいつ化けもんだ…!うぉい!エルカその2人に歌を歌わせろ風の呪文だ!」
エルカ「いやだあ!!!」
エドリン「歌え〜〜!」

エルカ「ダイス先生!」
ダイ(黒い獣)「生きていたのか」
ダイス「あなたが役に立たないと言っていたこの水晶玉、ほんの少しの未来がわかるだけで命を救ってくれた」
ダイ「よかったぁ……」
ダイス「そしてファンルン、残念だけど君はもうすぐ死ぬ」
ファンルン「え?」
ダナトリア「お前がナダージアの人間だということはたたらの島で気づいていた」
クラートン「血の臭いがしました雨の中 カレダケ」
(ダナトリアを刺すファンルン)
ファンルン「やめろよ、ダナトリア、、ダナトリアさん!今度は俺があんたの国のスパイになってやるよ!(ダナトリアに持ち上げられる)やめて〜〜〜」
手下「ああ〜〜あ〜〜〜」
クラートン「助けられましたダナトリア様書物に。心掛けヨイ」
ダナトリア「だがまだ読んでる途中だったんだがな。(書物を後ろに投げ、エルカが受け取る)おい!お前らの国の帝に伝えろ。滅びの剣はカダ王国将軍ダナトリアが手に入れた。全面的な降伏以外ありえない、とな」
エドリン「はい、わかりましたー」

ダナトリア「リューンの生き残り!お前が滅びの剣を倒すと言うから見物しに来てやったのに、なんだこのざまは!そしてあの男はやはりどうしてもこの私を殺したいらしい」

(殺陣)

ダイ「おいリューン・フロー!!!」
ダナトリア「小僧、お前が左腕を差し出した時、一番恐ろしいのはお前のようなやつだと思った!どんなに頭を働かせても予測できない!一番恐ろしい蜂は自分のことを理解していない蜂ちだ。蜂のことは、わからんか…」

ダナトリア「クラートン!こいつはなかなかの魔法道具使いだ。後でこいつの舌を元に戻してやってくれ」
クラートン「御意」

ダナトリア「うわぁーーーーー!(死んだ)」

(笛)

ダイス「風の魔法使い、リューン!」
風の魔法使い「愚かな人間共、また同じ過ちを繰り返しておるのか」
ダイス「君たちがそうだったのか」
風の魔法使い「ここには世界中の風の声が集まる。どんな声も迷宮を通って生まれ変わり、また別の風となって出てくる。風はいつでも未来に向かう出口がある。だがその剣、戦の声だけを集めた鋼と血と骨で固まってしまった。風に戻してやるのだ」
エルカ「でもどうやって…」
風の魔法使い「剣を生み出す固めた心の逆を歌うのだ」
エルカ「剣を生み出す固めた心の逆…?」
風の魔法使い「さぁ」

フロー「あぁぁぁ…!エルカ!」
エルカ「リューン・フロー!声が出るの!?」
クラートン「治しましたよもう。さぁ歌いなさい。ダナトリア様の望みソレガ」


フロー「1人焼け跡をどこまでも歩いた」
ダイ「1人腹ぺこのまま歩き疲れた」
フロー「見つけたパン」
ダイ「奪うはずが」
フロー「2つに分け」
ダイ「渡してくれた」
フロー「ねぇ君は」
ダイ「誰なんだ」
フロー「答え合っていつか眠った」
ダイ「もう死ぬんだそう思った時」
2人「歌が聴こえたフローリアの歌が  闇を切り裂くそれは光だった」

エルカ「ある 朝 旅 から ママが 連れて  来たの 2人 身も心も 傷ついてた 花 夢 空 愛 歌や 踊りや 素敵なものがこの世にはいっぱいある 一緒に笑い泣くことが 生きることと 教えて あげたかった」

2人「はぁはぁ…」

エルカ、フロー「もし恨み晴らせば 続くだろ 復讐の連鎖が だから風の歌を歌う 約束だね君を止める」


エルカ「何をするつもり!リューン・フロー!!」
フロー「約束したんだ!道を誤ったときは!僕が身を呈して君を救うと!」
(フロー、ダイの間に入って刺されるダイス)
エルカ「ダイス先生!!」
風の魔法使い「お前は!」
ダイス「リューン・フロー!リューン・ダイ!すまない!!」
風の魔法使い「思い出したぞ。あの時の国王!永遠の命と引き換えにこの世を託した!」
ダイス「全て私の責任です。でも今こうして眠りにつくことができる…っ!」


ダイス「呪いが解けて死が私に微笑む やっと 剣と血が綴った物語をとじよう 今だ 時よ動け未来へ錆びた針を回せば 悲劇は砂のように風の中へ消え去る」


エルカ「風に…戻った………リューン・ダイ!リューン・フロー!」


フローリア「おはよう、アルムス」
アリーシャ「おはよう」
アルムス「お、おはよう、フローリア」
フローリア「もう少し待ってもらえたら朝ご飯の準備始めるわ」
アルムス「違うんだ。今日は相談があるんだ」
フローリア「なにかしら?」
アルムス「実はおれ、一角狼座を復活させようと思うんだ」
アリーシャ「でももうみんないなくなったのよ…」
アルムス「確かにそうかもしれないね。でもだからといって手をこまねいてちゃ亡くなった座長のゲンコツが天国から飛んできそうで。それにリューン・フローやエルカが戻ってきたときにテントがなかったら悲しむんじゃないかと思って… ぼ、ぼ、僕達にできることは、げ、げ、芸だけだから!」
フローリア「いいと思う!」
アリーシャ「フローリア…!」

エルカ「ただいま」
フローリア「エルカ…!」
エルカ「ママ」
フローリア「エルカ!!」

フローリア「フローおかえり」
フロー「アルムスさんこれ。僕達も一緒に手伝わせてもらってもいいですか?」
アルムス「あぁぁ!」
エルカ「やったー!そうと決まったらまずはテント作りから!」

フローリア「フロー、その体…リューン・ダイに会ったのね…」
フロー「はい。ダイス先生が身を呈して…先生のおかげで僕はリューン・ダイを殺さずに済みました。でも…先生は……」
フローリア「でもあの子は帰ってくるのね…!!」
フロー「はい!いつかきっと…!」
ダイ「今は旅を続けることにする。世界中から集まる旅の声を聞きながら弔いの旅をする。俺が殺した人の数は多すぎてこの旅は当分終わりそうにない。けど、どこにいても俺はお前たちの兄弟で、調和を愛するルトフの民だと思っている。だから…だから、聞いてほしい。」
フローリア「風の中の声を…」
「耳を澄まして」
(笛)
フローリア「わぁぁーー!(ほうきが飛ぶ)」
ダイ「リューーーーン!!」


キミの声がする 風の彼方から 深き憂いに震えて 途切れ途切れに キミをもう一度 この胸に抱こう 涙で錆びた未来が 動きだすまで


空と陸の間に陸を置くように
ソララッラ ソララッラ ルララッララ
調和と平和のシンフォニー
始・詩・師・死
始・詩・師・死
神と人の間に竜を造った
ソララッラ ソララッラ ルララッララ
調和と平和のシンフォニー
始・詩・師・死
始・詩・師・死
政治と芸能の間にあるべき魔法は…?
ソララッラ ソララッラ ルララッララ
調和と平和のシンフォニー
始・詩・師・死
始・詩・師・死

宇宙調和のシンフォニー
竜が翼開く
その形の銀河
始・詩・師・死
無数の星のファンタジー
太陽系にある
第3の惑星

瞬間の閃光が
始まり…始
星雲は天空の
果てない…詩
悠久の太陽が
感じて…
生命の誕生を
見つめて…

Syun…Sen…Sei…Ten…Yuu…Tai…Jin…Tan…
瞬 間 閃 始 星 雲 天 詩

Syun…Sen…Sei…Ten…